これから求められるリーダー像【前編】 他人軸から自分軸へのシフト

社会環境が変わると、組織環境も変わり、求められるリーダーの姿も変わります。
リーダーといえば、どんな人が思い浮かびますか?
あなたが今想像しているリーダー像は、もしかしたら昭和時代のリーダー像かもしれません。
あなたが今想像しているリーダー像は、あなたの思い込みかもしれません。
今、あなたが生きるこの時代に、そしてこれからを生きる若者のために、
どんなリーダーが求められているのかを考えてみましょう。
今求められているリーダー像は意外に自分とは遠くない姿かもしれません。
私は、これから求められるリーダーは、
①自分軸
②成熟(器の拡大)
③感性
④ヨコの関係(対話)
がキーワードだと思っています。
これらと対比されるのが、
①他人軸
②成長(スキルの向上)
③常識やルール
④タテの関係(説得)
です。
え?これってリーダーシップ?と困惑している方もいると思うので、
1つひとつ説明しますね。
①自分軸⇔他人軸
他人軸に自分軸が埋もれている人、とても多いと思います。むしろ、ほとんどの人がそうだと思います。
例えば、
・見られ方を気にしすぎる
・評価(上司)を気にしすぎる
・自己犠牲になりがち
・完璧であるべきと思いがち
は、他人軸の思考です。
他人軸は言い換えると、人の人生を生きている人です。
そして他人軸は無意識に生成されます。
なぜなら、親からのしつけ、学校教育、上司指導、世の中の常識、、等、普段の生活の中で自然と「あるべき像」を押し付けられて、それを疑うことなく受け入れているからです。
ここから逃れるのは相当大変です。
そして他人軸は、一見とてもいい人に見えたりします。
では他人軸の何が問題か?
他人軸は、自分自身が疲弊します。
疲弊するとそもそもパフォーマンスが下がり、よろしくありません。
でもそれ以上に問題なのが、
その疲れが積み重なると、いつかそれをどこかで必ず発散することです。
それは、自分自身や立場の弱い人に向かいます。
例えば、自分に向いたら自暴自棄になったりメンタル不調になるし、
人に向いたら怒りやパワハラや虐待に繋がります。
それは、自分にとっても周囲にとっても健全ではありません。
ちなみに私は、他人軸で超完璧主義な「ベキ子」でした。
社会人はこうあるべき、お客様にはこうすべき、先輩としてこうあらねば、女性として、、
そんな私はとても苦しかったし(仕事は修行感覚)、何よりその圧力は後輩にも伝わり、後輩を苦しめていました。
ある時そんな自分を変えて、あるべき像を取っ払い、自分を認めるようにしたら、人生がとても楽になりました。
そして、後輩が慕ってくれるようになり、向こうから相談をしてくれることが多くなりました。
自分軸で生きると、人生が楽になり、周囲との関係性も変わるのです。
リーダーは自分の人生を歩くのです。他人の基準や常識にとらわれすぎる必要はありません。
②成熟(器の拡大)⇔成長(スキルの向上)
成長とは、スキルの向上を指します。
これは小さいころから学校や職場で頑張って培ってきたものだと思います。
知識やスキルを備えることはそれはそれでとても大切なことです。
一方成熟とは、器の拡大を指します。
心の成長、人間力の向上、とも言えます。
成長は、学校教育や職場研修や資格取得時などで促されます。
では成熟する機会はどういう時でしょうか?
成熟する機会は、自分と向き合ったり、初めての体験だったり、他者(特に苦手)と向き合ったり、挫折した時です。
例えば、リーダーになる際、苦手な人と仕事をする時、結婚した時、親になった時、発表会等(初めての経験)、プロジェクトへの参加(他部署)があたりますね。
成熟した人の特徴は、「弱さを見せられること」です。
弱い人は、弱い自分を徹底的に隠します。弱い自分がばれることを恐れます。
そのため、虚勢をはったり、相手を否定することで自分を優位に立たせます。
そして、人を頼ったり相談することが苦手で、時に部下を潰すこともあります。
一方本当に強い人は、自分の弱ささえも開示します。そんなことで自分は貶められないし、その弱さが自分の全てではない、と捉えられるからです。
そして、人を頼ったり相談することができ、人を活かすことができます。
あなたは、誰かを頼ったり相談できていますか?
強がっていませんか?
これからのリーダーは、自分を開示し、人を頼り、人を活かす、成熟した人であるとよいですね。
残りの③感性、④ヨコの関係(対話)は後半に続きます。
著者プロフィール 神田朋子
- 群馬県生まれ東京都在住。
- 筑波大学大学院 数理物質科学研究科 修了。2007年、ヘルスケアに特化した経営コンサルティンググループに入社し、プロジェクトリーダーとして人事コンサルティングを担う。その後、人材開発の領域に進む。元々「権力(メジャー)を嫌い、マイノリティに寄り添い、異質を受容する」家族の中で育ち、自然とその影響を強く受けるが、会社の業績至上主義と画一的な価値観が善とされる組織文化の中、自己のアイデンティティーとの狭間で葛藤する。
- 2014年、同社を退職し、金融・航空・メーカーなど大手企業をクライアントとする人材育成会社に転職し、コンサルティング営業を担う。裏方として第一線で活躍するプロフェッショナルをアテンドし、世の中のトレンドに触れる中、自分自身が様々な偏見や常識に囚われていたことを知り、リベラルアーツ教育の重要性に目覚める。
- 2018年、結婚・出産を機に1年間の休養に入る。命がけの出産を通して子を産み育てる母という存在の偉大さを知り、これまでの仕事一筋の生き方から、子を中心に置いたライフスタイルへと大きく生き方が変わる。
- 2020年、1児の母として職場復帰すると共に株式会社ピュアテラックスに参画、コンサルタントとして表舞台に戻る。真の多様性(ダイバーシティ)の社会の実現に向け、マイノリティである女性リーダーの育成に力を入れている。
- 第一印象は強そうに見られるが(実際に気は強い)、根は気遣い屋で面倒見がいい。好きな言葉は詩人 鈴木みすゞの″みんなちがっていい、みんないい″。ヤンキー、彫り師から社長まで友達の幅は広め。蟹座A型三人姉弟の真ん中。
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