【新年のご挨拶】2026年、自らの意志を社会・組織の真ん中に置く

2026.01.09

ご挨拶

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※2026年 初日の出(浜松にて)

「夜と霧」に触れながら

新年あけましておめでとうございます。

株式会社ピュアテラックスの渥美崇史です。

2026年、新しい年が始まりました。

経営の舵取りを担う皆様、そして現場の最前線でチームを率いる管理者・リーダーの皆様、本年もよろしくお願いします。

本日は新年のご挨拶に代えて、私が共鳴する一冊の書、ヴィクトール・フランクルの『夜と霧』に触れながら、私たちが持つ「選択する力」についてお伝えさせていただきます。

この本は、精神科医である著者が、第二次世界大戦中、ナチスにより強制収容所に送られた極限の絶望を生き抜いた記録です。

時代を超えた名著であるため、ご存じの方もいらっしゃることと思います。

そこに記されているのは、私がピュアテラックスという器を通して、そして皆様と共に歩む中で、何より大切に伝えたい「人間の真実」です。

私たちは、決して環境の奴隷ではない

フランクルは、尊厳のすべてを剥ぎ取られた現場で、ある揺るぎない事実にたどり着きました。

それは、「人間からすべてを奪い去ることはできても、与えられた状況に対してどう向き合い、どう選択するかという『心の自由』だけは、誰にも奪うことはできない」という事実です。

死が日常である凄惨な現場でさえ、仲間を励まし、自分に配られた最後の一切れのパンをそっと隣人に差し出す人々がいました。

彼らは飢餓や恐怖に支配された「奴隷」としてではなく、自らの人生の「主人公」として、自らの在り方を自らの意志で決めていたのです。

フランクルはこれを、運命に対して人間がとりうる最高の自由を「態度価値」と呼びました。

人はどんな厳しい場面においても、その状況をどう受け止め、どう立ち振る舞うかを、最終的には自分自身の意志に委ねられている。そんな「自由な存在」なのだと教えてくれます。

不安や恐怖を「抱えながら」、一歩を踏み出す

しかし、この「選択」という営みは、決して心地よいものばかりではありません。

特に不透明なこの時代に何かを変えようと決断するとき、そこには必ず、足がすくむような「不安」や「恐怖」が伴います。

私たちは、その不安や恐怖に飲み込まれてしまうと、つい自分を守るために「無自覚な選択」を繰り返してしまいます。

昨日と同じ言葉を使い、波風の立たない態度を選び、現状に甘んじる。それもまた一つの選択かもしれませんが、そこから新しい未来が生まれることは稀です。

大切なのは、不安や恐怖を消し去ることではなく、それらを「抱えたまま」で、それでもなお、意図を持って一歩を踏み出すことではないかと思います。

「怖いけれど、私はこちらを選びたい」と、自分の意志で舵を切ること。

今この瞬間に発する言葉、選ぶ態度、その一つひとつに「自覚的」になること。

その小さな、けれど勇気ある決断の積み重ねこそが、滞っていた事態を動かす唯一の力になると私は思います。

リーダーとして生きる皆様へ

いま、私たちが身を置く医療福祉の現場は、本当に厳しい激流の中にあります。

人手不足、コストの高騰、次々と変わる制度……。リーダーとして、出口の見えない不安に押しつぶされそうになる夜もあるかもしれません。

でも、そんな時こそ、私は皆様と一緒にこの「選択の自由」を握りしめたいのです。

たとえ過酷な環境は選べなくても、その中で私たちが「どのような経営者、どのような管理者・リーダーとして立つか」という態度は、今この瞬間も、私たちの手の中にあります。

不安を抱え、恐怖を感じている自分をそのままに認めながら、葛藤や揺らぎをなかったことせずに抱えながら、それでも人間としての尊厳を失わず、自らの「意志」を社会・組織の真ん中に置き直していく。

その歩みこそが、社会・組織の、そして皆様自身の人生の光となるのではないかと思います。

新しいコンセプト「共に感じ、共に創る経営」へ

2026年、ピュアテラックスは一つのサービスコンセプトを掲げます。 それは、従来の「トップダウンから全員経営へ」をさらに深化させた「共に感じ、共に創る経営」です。

これは私たちが皆様を支援する上で大切にしている姿勢であると同時に、皆様がご自身の組織で、スタッフの皆様と共に体現していただきたい「組織運営の在り方」そのものです。

経営者やリーダーが、厳しい現実や決断の恐怖を「一人で」抱え込む時代は終わりました。

まずは現場の痛みや、一人ひとりが抱える不安を、組織全体でありのままに「共に感じる」ことから始めてほしいと思います。

不安があるのは、全員が誠実に、誰かの幸せを願って戦っている証拠だからです。

その受容の土壌があるからこそ、スタッフ一人ひとりが「人生の主人公」として目覚め、共に未来を「創り出す」エネルギーが湧いてきます。

最後の一切れのパンを分け合った人たちのように、組織のメンバーが心を響かせ合い、意志を持って選択し合う。そんな新しい医療福祉の形を、皆様の組織の中で共創していきませんか。

本年も、皆様の「意志ある歩み」に寄り添い、共に未来を耕していけることを、心から楽しみにしています。

 

株式会社ピュアテラックス

代表取締役 渥美 崇史

 

【追伸】

『夜と霧』の中で、フランクルはこう述べています。

「人生から何をわれわれはまだ期待できるかではなく、むしろ、人生が何をわれわれから期待しているかが問題なのである」

2026年という年が、皆様に何を期待し、皆様は今この瞬間に何を選択するのか。

その一歩を共に歩んでいける一年でありたいと思います。

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